本文へスキップ





ファンタジー・コミック大賞
                   第27回(28年下半期)

ギャラリー

    第27回応募作


佳作
「ミャーヴ島物語
 星まつりの夜」

ユウナギ
(福井県・34歳)










第25回応募作


佳作
「死神と少年」

Riopopo
(埼玉県・32歳)






















前回(24回)応募作

      佳作「はっちゃんのこと」 
     袖山百年(東京都北区・33歳) 

選評
ネコたちの島「ミャーヴ島」の星まつりを訪れた少女。
金魚すくいでもらった美しい一匹の金魚が…

メルヘンティックな画面と展開、夢の中をさまようような心地にしてくれる楽しい作品です。
絵はケレン味なく、丁寧に描きこまれ、快い出来栄えです。
タイトルページの巨大な金魚の構図はインパクト十分です。
7ページの望遠鏡の視界の中の金魚像は、円形の中に収めた結果、クライマックスの場面としてはインパクト不足になったかと思います。金魚の巨大な美しさを表現するために、比較する何かを配する、望遠鏡のイメージを表現するためにコマの隅にアールを入れる、等の工夫を。
読んでらっしゃるかと思いますが、ますむらひろし氏の「アタゴオル」の世界を研究してみてください。森、草木や岩、家など、独特の魅力を放つフォルムで構成されています。あの世界は、例えばガウディの建築とか、火山とかをモデルにデフォルメを重ねてますむら氏しか描けない異世界を創り出しています。
ストーリーとしては、金魚が少女の内面の何かとリンクしていると、ファンタジーに奥深い輝きが生まれます。
ファンタジーの原則については、前2回の選評を参考にしてください。
ユウナギさんの作風はCFの理念にピタリはまっています。
次作、期待しています!

  















選評
鉛筆で描きこんだ、詩情ただようモノクロの絵本作品です。
イントロの町並み、10画面目の町を飛ぶシーンなど、情感あふれるとてもいい雰囲気の画面になっています。ラストの少年の顔がとても魅力的です。
せっかくの画力、絵本への志をお持ちなのに、絵本の基本を知らないまま、手探りで創作されている印象を受けました。

以下、絵本の技術的なポイント例です。
・イントロ:画面に描くキャラ、ファッション、町並み等すべて、頭の中のあいまいなイメージで描かない。時代、国、町のモデルを決め、資料を集め、1点ずつデッサンをとった上で(エスキース)デフォルメしていく。すべてのページでこの手順を踏むことで、絵本全体の画面の奥行き、リアリティが深まります。
・少年は発熱するのだから、イントロの少年のポーズに、その気配を表現する。次のページに展開する画面のヒントを前画面に入れるよう心がける。
・少年の部屋の小物類を工夫することで、両親の気配、少年の性格、生活(例えば、オモチャの種類、壁面の装飾等)を表現する。
・「死神」のイメージを明確に。漠然としたイメージでは、よくわからないキャラになります。大鎌を持った死神は西欧の民話・神話が源です。そこを調べて、死神の性格をしっかり決め込むこと。死神をテーマにした民話や西欧の小説をいくつか読むこと。
グリム童話に「死神の名付け親」、SFの巨匠レイ・bラッドベリの「大鎌」などがあります。
・ファンタジーの大原則は、登場するキャラのだれかの頭の中に起こった物語を、本当に起こったこととして、リアリティをもって描くこと。本作の場合は、少年の頭の中で起こった出来事。頭の中に生まれる出来事は、少年の現実生活の反映。現実生活に、「死」が絡まる出来事があったのか。強い友情で結ばれた友達がいるのか。死神のようにやさしい気質の友達がいるのか。あるいは、自分の憧れを投影したキャラなのか。
・「死神はだれかをつれていこうとすると 体をうまくうごかすことができません。」のシーンは、コマわりになっていますが、かえって効果が薄くなっています。1画面で、死神の困難な状況がひとめで分かるようなシーンを工夫したい。死神のキャラを表現する重要な場面なので。

すでに読んでらっしゃるかもしれませんが、「絵本創作」のHOW−TO書を何冊か熟読されることをお勧めします。




選評
袖山さんは、17,19号で佳作入選されています。3年ぶりの応募です。
以前も、イタガキノブオ氏の評で、絵の上手さを賞賛されていました。タヌキのキャラはわめて完成度が高い造形です。
失恋の悲しみから、はっちゃんというタヌキのキャラが登場して、主人公の女性が癒されていく、というファンタジー。
最後に、女性がカップ麺を食べるシーンが出てきます。カップにタヌキの「はっちゃん」がプリントされています。そこで、この物語は、カップのキャラを見たときに主人公の頭の中に生じたファンタジーだった、という運びになります。
絵もストーリーも「夢と童心で描く夢世界」というCFのコンセプトにぴたりハマる、「ファンタジー」としての骨格がしっかりできた作品です。
恋の深さにもよりますが、失恋からの回復は、当人には必死の作業です。ひたむきに寄り添ってくれるはっちゃんのような友人があらわれてくれれば、失恋の痛手はかなり癒してもらえるでしょう。ただ、それは女性の憧れで、憧れだけでは失恋から回復できないでしょう。
女性のなんらかの行動が回復への道につながっていく、あるいは、ますます絶望の深みにはまっていく、という展開であれば、作品は深化して、底光りを放ってきます。
「憧れ」だけでは底の浅い作品になる、ことを心がけていただければ、と思います。(榎本)

informationお知らせ

2015年7月5日
「第24回ファンタジー・コミック大賞」アップ  
2016年1月24日
 「第25回ファンタジー・コミック大賞」アップ
   

榎本司郎事務所        *無断転載を禁じます。転載、転送される場合は下記までご連絡ください。

〒214−0008
川崎市多摩区菅北浦4−15−5−131
TEL.&fax 044−945−2358
shiro.enomoto@gmail.com


ナビゲーション

  •  CFDトップへ
  • 応募要領
  •  









copyright©20XX ファンタジー・コミック大賞 all rights reserved.